【EC運用実録ファイル】

ターゲット・マーケティングをする為に。属性毎の写真やデザインの好みを知る。【LE通信64号】

良い写真、良いデザインとはどんなものの事を言うのでしょうか？
人によっては「良い写真だ！」と言われる写真も別の人から見れば、
まったく共感できないかもしれません。
では、その違いはどこから来るのでしょうか？
答えは簡単ですが、属性＝年齢や性別によってまったく違うという事です。

そこで、今回は年齢や性別毎の好みの傾向を解説し
ターゲット・マーケティングに即したツールとしての写真やデザインは、どんなものが良いか
をお伝えできればと思います。

◆年齢別による傾向

○子供向けについて

・属性イメージ
丸みを帯びたキャラクター、シンプルなライン、
原色を使ったり、カラフルなもの●●●●●●●●

⇒ 注意点として、子供だけが見るのか、または親と一緒に見るのかによって違いが出てきます。
たとえば親と一緒に見る場合や親だけが見る場合、原色を使ったカラフルなものはあまり好まれません。
原色とは逆の●●パステルカラー●●などを用いた写真やデザインが好まれます。
☆参考になる絵本・・・はらぺこあおむし(絵本) 、しろくまちゃんのほっとけーき(絵本)

○10～20代前半向け

・属性イメージ
デコレーション多め、パステルカラー、■ショッキングカラー■、
アメリカンカジュアルやパンキッシュな雰囲気、表現

⇒ 若くて怖いもの知らず、勢いに乗っている層になる為、
ちょっと煩い位の写真やデザインが目を引くようです。
画面を埋め尽くす写真やデザインが好まれます。
☆参考になる雑誌・・・Seventeen、Zipper、smart、Samurai ELO 等

○20代後半～30代向け

・属性イメージ
スタイリッシュ、清潔、モノトーンやネイビー、レッド、
ビジネスやキャリアを感じさせるカラー、
安心感を与える●ペールカラー●

著作者：freedesignfile.com
⇒ キャリアアップのステージに突入していたり、家庭ができつつある層になる為、
クールな雰囲気～ナチュラルなイメージまでその人のライフステージにあったもの、
10～20代向けよりははるかに余白が多くなった写真やデザインが好まれます。
☆参考になる雑誌・・・Sweet、SPUR、InRed、GINZA、GO OUT、Men’s FUDGE、Men’s JOKER 等

○40代～

・属性イメージ
シンプル、ラグジュアリー、モノトーン、ゴールド、プラチナ、
ブラウン、グリーン、自然の風景

著作者：Photocurry
⇒ 生き方がはっきりしだす事が多く、
シンプル or ラグジュアリーのどちらかに好みの傾向が振れている場合が多いです。
その為、シンプルだったりゴージャスな割り切ったデザインが好まれます。
☆参考になる雑誌・・・Domani、STORY、VERY、Safari、OCEANS、Gainer

以上年齢による、あくまでも一般的な傾向をお伝えしました。

事項では性別による傾向をお伝えします。

◆性別による傾向

性別による傾向を知るには先ず脳を知る事が重要です。
少々難しい話になってしまいそうですが、
そもそも性別というより、脳の捉え方の違いによって好むデザインや写真が違ってくる、
という事をお伝えできればと思います。
簡単に言ってしまうと、
男性＝男性脳は目的を達成する事に焦点を当てている、
女性＝女性脳は共感することに焦点を当てている
と大まかに言えるようです。

どういった事かと言うと、星野リゾートが行った調査を基に
早稲田大学の森川友義教授が興味深い見解を述べています。
一部抜粋して転載させていただきます。

"我々の遺伝子の進化は非常に遅く、狩猟採集時代の遺伝子を引きずっています。
農耕社会から産業社会になるまでの期間が大変短かったため、遺伝子が追いついていないのです。
狩猟採集時代においては、男性は、
狩猟している最中に会話をしていたら獲物が逃げてしまうので、
必要最低限の目的のある会話しかしなくなり、
その結果、「目的を解決するための解決脳」になっています。
一方の女性は、いつ獲物に襲われるか分からないので、
声をだすことで互いの存在を確認しなくてはいけませんでした。
そのため、目的がなくても会話をする必要があり、
女性の脳は、声を出して共感し合う「共感脳」というものに進化しました。"

上記はあくまで一見解ですが、ここからなんとなく読み取れる事として、

男性はリアリズムや強さを、
女性はきめ細かさや柔らかさを好む傾向にある、

と言えると思います。
実際、撮影の現場だと
女性編集者が担当だった場合、
コントラストが低めでディテールを追いかけるよりも、
フワッとした全体の雰囲気や空気感を重視したもの
を望まれる場合が多いです。

男性編集者が担当だった場合、
計算されたデザインや見せ方、ディテールの追及、コントラスト感が強いもの
を望まれる場合が多いです。
実際にどういった事かというと以下の企業ページが参考になります。

○株式会社　資生堂
・女性/白色、透明感、輝きを重視
http://www.shiseido.co.jp/gb/
http://www.shiseido.co.jp/index.html
・男性/イメージ/黒色、リアルさ、エッジ感を重視
http://www.shiseido.co.jp/gb/shiseidomen/brand/

○セイコーウオッチ株式会社
・女性/白色、ソフト、やさしさや透明感、全体の雰囲気を重視
http://www.seiko-watch.co.jp/lukia/
・男性/黒色、ハード、強さやタフさを重視
http://www.seiko-watch.co.jp/astron/

ご覧いただいても分かるように、
女性は白、弱コントラスト、ファジー、
男性は黒、強コントラスト、リアリスティック
を求める傾向がある事が、ご理解いただけたかと思います。

◆ターゲット・マーケティングに向けて

ここまで色々とお伝えしてきましたが、通販サイト、チラシ、ＤＭ等で、
それらを見たり受け取ったりしたお客様の目に止まる瞬間を作りだす為に、
マーケティングを行う側は当然のようにこれらを考慮していくべきです。
ターゲット・マーケティングに即した写真やデザインについて、分からない事がございましたら、
ぜひ弊社にご相談ください。

弊社には専門知識を持った様々な年齢、性別のデザイナーやフォトグラファーが、
制作に携わっております。ご興味を持たれた方は是非ご連絡ください。

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