発注方法ひとつで自分の思い通りに! 経費も削減できる!?デザインの発注方法マニュアル【LE通信81号】

皆さんは、相手に自分の思い描いたことを伝えるときにどんな風に伝えていますか?
絵を書いたり、文章で表したりいろんな方法があるかと思います。
しかし、自分の思い描くものをアウトプットする作業は、簡単に思えてとっても難しいですよね。

例えば、webデザインを他社に依頼している場合、「思い通りのデザインが上がってこない。」「何度も修正を重ねて、結局経費が掛かってしまう。」などのお声をよく聞くことがあります。特に、初回に発注する業者がある場合は、どんなデザインがあがってくるのか心配になってしまいますよね。さらに、コストや手間を抑えたい、気軽に安い金額で発注したいというお気持ちもよ~くわかります。
実は、デザイナーに確実な依頼するためには発注方法にポイントがあるんです!!今回は、ご依頼いただく側として「こうしてもらえたら嬉しい!発注方法」をご紹介しちゃいます。

■素材を準備しましょう!

弊社では、主にホームページや通販サイトのデザインを依頼していただくことが多いのですが、さまざまな発注方法でご依頼をいただきます。その中で一番困ってしまうのが、イメージや素材の提供がないものです。
0の状態からスタートするのと、1の状態からスタートするのでは、納期もコストも変わってきます。つまり、素材を用意すればするほど“早く”“自分の思い描いたもの”が納品されやすくなるのです。では、具体的にどんな素材を揃えればよいのかをご紹介します。

*デザインのサンプル素材を準備する

作成側を一番悩ませるのが、どんなデザインにしようかな?というものです。発注側の意図やどんなイメージをしているのかな?ということを探りながらデザインを制作していきますが、そのヒントとなるような素材を提供することで、思い描いたものと近いデザインが上がってきやすくなります。
どうやって素材を探したらいいの?素材サイトで思うものが見つからない!!という場合におすすめなのが、検索サイトなどで「クリスマス セール」などと入力し画像検索をすることです。すると、キーワードに類似したデザインの画像が現れます。
その画像を添付し、こんな感じ!と依頼をすれば作成側がデザイン作成に悩む時間を短縮でき、イメージを共有できる分“早く”“自分の思い描いたもの”が納品されやすくなります。

*文字データを準備する

手書きの文字を書いた原稿を作成側が入力するよりも、発注側がメモ帳やワードなどに入力した文字をコピー&ペーストする方が、効率的で間違いが少なく時間短縮がはかれます。
デザイン料金の計算は時間がどの程度かかるかで設定されていることが多いので、文字データの入力時間を省くだけでも納期やコストの軽減が期待できそうです。

*デザインのベースとなるデータを提供する

ブランドロゴやタイトルなどは、ページ作成にとってとても大切な素材になります。JPEGなどの画像データでも作成できなくはないのですが、拡大や縮小を繰り返して画像が荒れたり、色が変わってしまったりするため、編集可能なIllustrator形式のデータ素材があれば準備をお願いします。基本となるデータがあるだけで、作成側の負荷は大きく軽減されます。

コストを抑えていいものを作りたい!これは発注側も作成側も同じ気持ちです。ただ、何の材料もなく「安くしてほしい」「早くしてほしい」では、作成側もメリットがないので、渋られてしまうことが多くなります。しかし、先ほどご紹介した通り、素材を提供すればするほど、“早く”“自分の思い描いたもの”が納品されやすくなるので、発注時には特に素材を揃えておくことをお勧めします。

■発注方法の注意点

先ほどご紹介した通り、素材を揃えておくことによって作成側の負担が軽減されるようになります。でも、絵を書くことや文章を書くことが簡単でないように、デザインも簡単にできるものではありません。例えば、同じ「空」の絵を書いたときに、全く同じ絵を書く人がいないように、同じ言葉でも想像するものが異なります。つまり、同じ方向に向かうためにはお互いの意図・イメージしているものの共有が重要になるのです。
そこで、発注側のための「こんな指示はトラブルにつながりやすい」というものをまとめた「発注方法の注意点」をご紹介します。これがあれば、webサイトだけでなく、様々なデザインを発注する際、作成側とのトラブルを回避できると思いますので、ぜひチェックしてくださいね。

1.「抽象的」な指示はNG!

「格好良くておしゃれな感じ!」「インパクトがドン!とある感じ」「シュッとしたデザインで!」
擬音や大きなくくりの表現で依頼されるパターン、、、これが実は結構多いです。「擬音」で依頼されると、発注側がどんなイメージのデザインを依頼しているのか分かりません。「ドン!」という表現一つとってみても、衝撃を加えたようなインパクトを出したいのか?ずっしり重厚感を出したいのか?はっきりしません。
作成側は発注側の頭の中・意図をすべてくみ取る魔法使いではありません。そのため、『ドンっていうのは○○な感じですか?それとも、××な感じですか?』というのようにお互いのイメージをすり合わせるための会話をしていただくのがよいかと思います。また、作成側がイメージしやすいように、先ほど素材の準備でご紹介したデザインのサンプルを探してイメージに近いものを共有すると作成側とのイメージの疎通もとりやすくなります。抽象的な表現のみで「後よろしく!」は避けてお互いのイメージのすり合わせをしてください。

2.なんでもお任せな指示はNG!

「デザインはお任せします!」⇒「イメージと違うので直して下さい!」
言葉通りデザインを好きに作ったところ「イメージが違う」ということでボツになるパターンです。これもかなりある事例です。このトラブルの原因は作成側が「発注側の真意を汲み取れていない」ことが原因です。「デザインはお任せします!」と言いつつ、実は「(求めているデザインは分かってくれているよね、だから)デザインはお任せします!」という感覚で依頼していませんか?
作成側が発注側の気に入るデザインを一発で仕上げられれば越したことはないのですが、双方の完成形のイメージが違う場合は上記のようなトラブルが起こりがちです。発注側からすると「イメージを探す時間もないから、そちらで適当に作ってほしい」と言いたくなる気持ちもよくわかりますが、そう言われた作成側は困ってしまいます。どんなに急ぎの案件でも、「何を抑えておけばOK」(もし、ない場合は嫌いな表現、デザインなど)を作成側に伝えてください。

3.納期計算がめちゃくちゃな指示はNG!

「明日までに作って!」「こんなの簡単にできるでしょ!?」
急ぎの案件が急に飛び込んでくることもあります。そんなとき、ついついこんな指示を出してしまっていませんか? 急いでいるからこそ早くデザインをあげてほしい!という気持ちはよくわかります。
でも、デザイナーは魔法使いでも超能力者でもありません。実際のデザインはとっても細かい作業の連続です。レイアウトや画像を調整したり、余白を揃えたり、文字フォントやサイズを調整したり、切り抜きをしたり・・・と、細部の作りこみや調整に時間がかかります。最近のデザインソフトがどれだけ優秀でも、最低限のクオリティを守るために、デザイン作業に時間がかかってしまうのです。
基本的に作成側からこのデザインはこれくらいという納期が提示されるかと思いますが、もし提示がない場合は、作業にどれくらい時間がかかるかをデザイナーに事前に聞いた上で、納期を相談するようにしてください。

4.欲張りな指示はNG!

「この機能も掲載したい!あ、こっちのモデル写真も掲載したい!」
デザインは紙のサイズだったり、webサイトのレイアウトだったり枠の決められていることが多いです。その枠の中にせっかくだからたくさん情報を載せたい気持ちもよくわかります。
ただ、たくさん載せすぎることによってレイアウトが統一されなくなったり、後から掲載する情報がどんどん増えたりすることで、元のデザインの原型が無くなるパターンがよくあります。
例えば、修正の際の新たな素材の追加などがあった場合、初稿時にベストなバランスに仕上げたものの上に素材を追加していくとデザインのバランスが崩れます。そして、バランス調整には時間がかかります。もし、素材が追加される可能性がある場合は、事前に伝えていただき、ご相談いただくのがベストです。
また、webに関することで追加するとすれば、PCで見えてもスマホでは見えないことが多々あります。機能説明の文章やポイントを画像に入れても、スマホの画面ではほとんど読めないということです。そうならないように、画像を分割して説明をしたり、テキストで説明を入れたり、ある程度の引き算をすることも重要になります。弊社でもご相談に応じて、ご提案、対応しておりますのでご相談ください。

5.社内で意思疎通できていない指示はNG!

「昨日の会議で変更になりました」「社長にダメ出しされました・・・」
発注側の指示で進めていたのに、会社権限でNGを受けるケースもよくあります。例えば、担当者からの指示で「淡いパステル調で可愛いらしく」と言われたので、そのデザインで提出したら「クールで高級感があるイメージですすむことになった」とひっくり返されたりすることです。
デザインは人の好みが分かれやすいものなので、デザインの方向性に関しては、特に社内での意思疎通やイメージの確認が必要になります。そのため、同じ案件で進行しているほかの媒体(チラシや広告、ポスターなど)とのイメージのすり合わせができているか、今その案件が社内でどういったイメージで進んでいるのかの確認をすることが大事です。また、社内の方にどういう意図でこの色・デザインなのか、をきちんと説明していただくことも大切です。説得力のある根拠を作成側とも相談し、説明できるようにしていただければ、使える使わないは別として、よいデザインとして認めていただけるかと思います。


上記の注意点を少しずつクリアしていけば、作成側と発注側のイメージが共有されやすくなるので、“早く”“自分の思い描いたもの”が納品されやすくなります。自分の思い描いたものに近ければ近いほど、
修正や確認の手間も少なくなるので、仕事も円滑に進むようになると思います。
人によっては、上記の発注方法を見て、「作成者側での工夫はないのか」と思われる場合もあるかもしれません。確かに、作成側の発注側が求めていることを引き出す力や発注する側を納得させる工夫や理由をもとにした説得・説明は重要です。そのためにも、先ほどご紹介した素材の準備や作成側と意思・イメージの疎通をはかって、よりよいデザインを作っていきましょう!

いかがでしょうか。
デザインはコストと手間がかかるイメージがあるかもしれませんが、発注方法を工夫することでコスト削減につながったり、思い通りのデザインが上がってくるようになりやすいので、ぜひ少しずつでも試してみてください。
ライフエスコートはwebサイトデザインやバナーデザインを承っております。webデザインでお困りのことがございましたら、ぜひライフエスコートにご相談下さい!

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