1日限定高級バーガーでツイッタートレンド2位に!韓国マクドナルドのタイムリーな平昌オリンピックキャンペーン

【この事例から学べること】

-臨機応変な対応が求められる韓国の迅速な判断と対応
-1日限定商品、高級、メガ盛り、地方特産品使用などSNSで話題になる要素盛りだくさんの商品

このレポートは、海外で現在行われている販促キャンペーンを現地レポーターが実際に参加し、どのようなキャンペーンの流れ、どのような反響を呼んでいるのか等をまとめたものです。日本にいながら、日本では入手できない現地のリアルタイムキャンペーン情報が入手できます。ご興味のある方は、プッシュ通知で購読をお願い致します。

1.韓国マクドナルドと平昌オリンピック関連キャンペーン二種の概要

【企業名】韓国マクドナルド(ファストフード)
韓国マクドナルドは、ソウルオリンピック開催直前の1988年3月に韓国へ初出店しました。現在は、韓国全土に550店舗以上を展開。日本のマクドナルドとの大きな違いは、デリバリーサービスや、タッチパネルでのセルフオーダーを導入している点です。(セルフオーダーパネルは2015年頃から導入が開始され、現在ではほぼすべての店舗に導入済みです。)

韓国マクドナルド公式ホームページ

参照元:韓国マクドナルド公式ホームページ http://www.mcdonalds.co.kr/kor/main.do

キャンペーン名 ①2018年平昌エディションコカ・コーラカップ(5種)
②平昌韓牛シグニチャーバーガー1日のみ10,000個限定販売
期間 ①コカ・コーラカップ:2018/1/4〜不明
②平昌韓牛シグニチャーバーガー限定発売:2018/1/30のみ
対象 ①コカ・コーラカップ:セットメニュー(1/18以降は、全メニュー)を購入した人
②平昌韓牛シグニチャーバーガー限定発売:2018/1/30に店舗へ来店した人
目的 販売促進
内容 2018/2/9から開催される平昌オリンピックを目前にして行われた二種類のキャンペーン
①コカ・コーラカップ:セットメニュー購入時、1,200ウォン(約122円)でコカ・コーラカップ平昌エディションを購入できます。但しコンボメニュー、ハッピーミール(日本のハッピーセットに該当)は除外。1/18からは、単品メニュー購入でもカップの購入が可能になりました。
②平昌韓牛シグニチャーバーガー限定発売:100%平昌韓牛のパテを使用したバーガーを1日数量限定発売。購入者は当選率100%のスクラッチイベントに参加できます。
対象URL:なし(削除済み)

2.コカ・コーラカップ購入可能資格を臨機応変に変更

私が①2018年平昌エディションコカ・コーラカップのキャンペーンを知ったのは、カカオ(LINEのようなメッセージツール。韓国ではLINEより圧倒的にカカオが主流)のマクドナルド公式アカウントからのメッセージでした。企業の公式アカウントを友達登録しておくと、お得なキャンペーン情報などが送られてきます。最初のメッセージは1月4日。この時には、セットメニュー購入者に限り、カップを1,200ウォン(約122円)で購入できるというお知らせでした。

次にメッセージが送られてきたのは、1月18日。「本日より、全メニューどの商品をお買い上げでも、カップを1,200ウォンで購入いただけます」というものでした。キャンペーン開始2週間で、購入可能資格が変更され条件が緩和されたのです。

1月31日にマクドナルドを訪れてみました。韓国のマクドナルドでは対面での注文は廃止されており、タッチパネルの機械でのセルフオーダーが採用されています。

タッチパネル

タッチパネルの画面でも、しっかりコカ・コーラカップがアピールされています。私が、価格帯としては安価な1,500ウォン(約153円)のコーンスープを購入しようとタッチパネルを操作したところ、パネル上に「ご一緒にいかがですか?」と5種のカップの購入を勧める表示が出ました。どのメニューでもカップが購入できるようになっていました。

この購入条件の変更についてのマクドナルドの発表や、マスコミ記事などが探し出せなかったので詳細理由はわかりませんが、思ったより販売数が伸びなかったのではないか?と推測されます。転売でよく知られたネットコミュニティーを覗いてみましたが、出品数も少なく、出品されていても売れているものはほとんどありませんでした。

韓国は政府や地方自治体、企業もこういった「突然の変更」が日本より多いです。日本でもよく知られている例ですと、視聴者の反応や意見によってドラマのストーリーが変更になったり放送回数が延長になったりします。連休の真ん中の平日を臨時公休日にして、飛び石連休を連休にしてしまおうという検討が、連休が始まる前の週に検討・決定されたりします。2017年の大学入試(日本のセンター試験に該当)が、試験前日に地震が起きたことを受け、急遽1週間延期になったりもしました。

こういった「突然の変更」に慣れている韓国だからできたことかもしれません。日本だったら、「自分はセットメニューを買って購入したのに、たった2週間で安いメニューでも購入可能にするなんて不公平だ!」といったクレームが来てしまうかもしれません。

長い目でプランを立て慎重に検討を重ねた結果、プランを実行する日本とは違い、とりあえず行動してみて試行錯誤しながら進む韓国のやり方が、今回のキャンペーンの変更にもよく表れているように思います。

3.SNSが発達した今だからこそ!高価格ハンバーガーが一日限定発売でツイッターのトレンドに

タッチパネル

こちらも1月29日に来たカカオのメッセージで知りました。公式発表自体は1月28日にあったようです。販売日は1月30日のたった一日。シグニチャーバーガーというワンランク上のハンバーガーメニューシリーズの一日限定メニューです。オリンピック開催地である平昌の韓牛を使用したパテ、平昌がある江原道の白い雪原を連想させる二枚のホワイトチェダーチーズなど、平昌にちなんだバーガーです。パッケージにも高級感があり、広告写真の通りとはいかないものの、かなりのボリュームのバーガーです。取り扱い店舗は限られており、例えばソウル市内だと102店舗が該当。残念ながら私の居住地域から行くことができるマクドナルでは取り扱いがなかったため、購入はできませんでした。単品9,900ウォン(約1,000円)、ポテトとコーラ付きのセットで11,300(約1,150円)ウォンと高価格帯商品です。

日本でも2013年に1,000円バーガーが1日限定約30万個限定で発売されたことがあります。5年前に比べ更に写真投稿型のSNSが発達し、使用者も増加しているので、2013年以上に話題になりやすい環境になったと言えます。1月8日当日正午の時点で、ツイッターのおすすめトレンド2位に「평창버거(平昌バーガー)」の文字が上がってきていました。内容としては、「平昌バーガー食べに来た/食べた」という写真付きのツイート(韓国では「認証ショット」と呼ばれています。証拠写真っといった意味合いです。)「高価格なだけあって美味しい」「品切れで食べられなかった」などのツイートが多かったです。1日限定商品、高級、メガ盛り、地方特産品使用などSNSで話題になる要素が盛りだくさんの商品ですので、平日の一日限定発売にもかかわらず、大きな話題を呼ぶことに成功しました。

なお、このハンバーガーの購入者は100%当選のスクラッチイベントに参加できます。レシートの番号をサイトのキャンペーンページに入力すると、平昌オリンピックショートトラックスピードスケート決勝戦ペアチケット(150名)か、2月7日から販売開始のゴールデンポテトバーガーの単品無料クーポン(9,850名)が当たります。
マクドナルドは上の二種類のキャンペーンの他にも、オリンピックに関するキャンペーンを次々に発表しています。日本のように数ヶ月前からプレスが出ることもなく数日前に突然発表されるので、消費者を飽きさせることなく、話題作りに成功しています。

余談ですが、肝心の平昌にはマクドナルドは進出していないそうです。

このようにライフエスコートでは、日本にとどまらず世界で実施されているキャンペーンの実態を調査し、オムニチャネルキャンペーンを検討されている企業様へ最新の情報をメールマガジンにてお届けしております。また、実際にキャンペーンを行うにあたって、どのチャネルでどのようにお客様と接点をもつべきなのか、さらにどのようなキャンペーンがお客様の気持ちをワクワクさせるのかなど、弊社では多くの事例をもとに御社に最適なご提案をさせて頂きます。

是非、オムニチャネルキャンペーンをご検討の企業様は、ライフエスコートへお気軽にご相談ください。

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