創業45年の地方老舗焼酎メーカーも、「SNS映え」で若い韓国女子を席巻する

【この事例から学べること】

-女性をターゲットにアピールできる懸賞品とは?
-ネット上でもターゲットを絞り情報拡散する方法とは?

このレポートは、海外で現在行われている販促キャンペーンを現地レポーターが実際に参加し、どのようなキャンペーンの流れ、どのような反響を呼んでいるのか等をまとめたものです。日本にいながら、日本では入手できない現地のリアルタイムキャンペーン情報が入手できます。ご興味のある方は、プッシュ通知で購読をお願い致します。

1.女性向け焼酎商品PRキャンペーンの概要

【企業名】(株ムハク)
1973年創業の焼酎メーカー。本社は釜山(プサン)市近郊にある地方都市、昌原(チャンウォン)市にあります。主に釜山中心に営業活動、商品流通をしてきた企業ですが、2015年に韓国人女性の間で起こったフルーツ味の焼酎ブームにより、ムハク社が展開する「チョウンデイ」と言う焼酎の「カラーシリーズ(様々なフルーツ味の焼酎のライン)」が人気となりました。主に男性が好んで飲むイメージがある焼酎ですが、製品名「チョウンデイ(良いDay)」とその柔らかい感じのロゴから、女性向けの焼酎のイメージがある製品です。現在、ムハク社の商品はソウルとその近郊でも流通するようになってきています。

株ムハク
キャンペーン名

チョウンデイ サボテンキャンドル プレゼントキャンペーン

チョウンデイ サボテンキャンドル プレゼントキャンペーン

期間 2017/11/01-11/06
対象 フェイスブックユーザー
目的 女性が外食や家飲みでお酒を選ぶ際、本商品も選択肢に入れてもらうための情報拡散
内容 フェイスブックのキャンペーン告知の投稿にコメントを書き、「いいね!」を押した後、別途リンクのネイバーフォーム(Googleフォームと似たサービス。韓国ではNaverのサービスもよく使用されます。)で、当選時の商品発送に必要な個人情報を入力し、送信します。
対象URL:フェイスブックのキャンペーン告知ページ

2.女性受けしつつ商品アピールができるプレゼント

こちらのキャンペーンでは、ターゲットの絞り込みを明確に行い展開していることが特徴的です。

ターゲットは主に女性。そのため女性ユーザーが多いSNSを活用し、プレゼントもインスタ映えしそうな女性好みのものをチョイスしています。

よくあるお酒の販促プレゼントには、お酒とオリジナルタンブラーをセットにしたもの。スーパーマーケットの売り場でもよく見かけるパターンです。

しかしこれでは女性の心に刺さりません。そこでムハク社が考えたのは、「焼酎のアピール・販促に、焼酎グラスを」と言う少々ありふれた手法の中に、女性をターゲットに絞る工夫でした。

それが「チョウンデイ」と言う商品ロゴ入りの焼酎グラスを使用したサボテンのキャンドルです。

グラスサイズのミニ感とかわいいサボテン、さらにそこに火を灯せば温かみのある雰囲気がでて、インスタ映え必至です。こういった可愛らしいプレゼントはSNS向きで、キャンペーン告知の画像に「いいね!」をつけやすいという利点もあります。

私自身もフェイスブックの広告としてたまたま表示されたサボテンキャンドルに心を奪われてしまい、応募に至りました。

「チョウンデイ」のページに行って他の投稿も見ていると、焼酎の瓶を使ったおもしろ写真のようなエンタメ性の高いものが多く、知り合いとシェアして笑い合いたくなりました。

商品そのものを説明して売り込むというよりも、おもしろ画像のシェアで製品名の定着、親しみやすいイメージの拡散を狙っているフェイスブックページという印象です。

Facebook

引用元:좋은데이(チョウンデイ)Facebook「いつでもどこでもチョウンデイを飲む方法.jpgケータイしながらでも飲みたい!!」

Facebook

引用元:좋은데이(チョウンデイ)Facebook「私の部屋にチョウンデイのきのこが生えた」

おもしろ画像の中でサボテンキャンドルは、少し異質な感じがしました。今回のような焼酎グラスを使用した可愛いキャンドルのプレゼント企画は定期的に何度か行われているようです。

同じ女性でも「可愛いもの好き」という違う層の女性を定期的に取り込む狙いがあるのではないでしょうか。

3.facebookのタグ付けコメントを活用して拡散

応募はフェイスブックのキャンペーン告知の投稿にコメントを記入し、「いいね!」を押した後、別リンクで住所、氏名、電話番号などを記入送信すれば完了です。

ファイスブックのコメントに、本商品「チョウンデイ」を飲んでいる写真を添付し、友達をタグ付けすると当選確率がアップします。

当選率をアップさせるために、スーパーで本商品を購入して家飲みしたり、外食で本商品を注文したりして写真を撮影した応募者も多いと思います。

実際に商品を飲んでもらう機会を作ることのできる良い方法なのではないでしょうか。

最終的に本投稿につけられたコメント数は562件シェア数は127件にのぼりました。写真付きのコメントは全体の1〜2割といった印象です。

飲み屋さんで飲んでいる写真や、家飲みの写真、以前のプレゼントキャンペーンで当選した同様のキャンドルの写真など様々です。

また、コメントにタグ付けされた人にはタイムラインにその写真とコメントが表示されるはずです。

SNSのいいね!やリツイートなどのシェア機能だと、誰に向けて拡散したいのかが曖昧ですが、友達をタグ付けすると、情報を拡散したい人をピンポイントで指名することができます。

本商品が女性向けであることから、ターゲットは女性。しかもネット上でありながら「友達との個人的なおしゃべり」のような感じで情報を拡散することを狙ったのではないでしょうか。

4.当選人数や抽選結果の発表がないのが残念

私も応募してみたのですが、12月を過ぎても何の音沙汰もないので、多分落選したのだと思います。

キャンペーン告知の投稿に実施期間の記載はありましたが、当選人数や抽選発表日などは一切書かれておらず、情報不足な感じがしました。また、当選発表に関する投稿も見当たりませんでした。

当選者には連絡があったのか、突然景品が送られてきたのかは不明ですが、当選発表の掲示を出すなどして、応募者が当選か落選かを確認できる方法をとるべきだったと思います。

このようにライフエスコートでは、日本にとどまらず世界で実施されているキャンペーンの実態を調査し、オムニチャネルキャンペーンを検討されている企業様へ最新の情報をメールマガジンにてお届けしております。また、実際にキャンペーンを行うにあたって、どのチャネルでどのようにお客様と接点をもつべきなのか、さらにどのようなキャンペーンがお客様の気持ちをワクワクさせるのかなど、弊社では多くの事例をもとに御社に最適なご提案をさせて頂きます。

是非、オムニチャネルキャンペーンをご検討の企業様は、ライフエスコートへお気軽にご相談ください。

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